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2026/6/18

歯ぎしり用マウスピースの効果は?歯医者での作り方・種類・注意点を解説

歯ぎしりによる歯へのダメージや体の不調は、歯科医院で作るマウスピース(ナイトガード)で軽減できる可能性があります。

この記事では、マウスピースを装着することで得られる具体的な効果や、歯科医院での作り方、種類ごとの特徴、費用、そして使用する上での注意点について詳しく解説します。

【 目次 】

歯ぎしり用マウスピースで得られる4つの主な効果

歯ぎしり用マウスピースを就寝中に装着することで、口内環境や身体に様々な良い変化が期待できます。

単に歯や被せ物を守るだけでなく、顎の負担軽減やそれに伴う身体の不調が改善される場合があるのが大きなメリットです。

ここでは、マウスピースの装着によってもたらされる4つの主な効果について、具体的に解説します。

効果1:歯のすり減りや欠けを防ぐ

睡眠中の無意識下で行われる歯ぎしりでは、食事の時とは比べ物にならないほどの強い力が歯にかかっています。

この過度な力は、歯の表面にあるエナメル質をすり減らす原因となります。

歯が削れると、冷たいものがしみる知覚過敏を引き起こしたり、歯が割れたり欠けたりする物理的な破損につながることもあります。

マウスピースを装着することで、上下の歯が直接当たるのを防ぐクッションの役割を果たし、こうした歯へのダメージを予防します。

効果2:詰め物・被せ物など歯科治療した箇所を保護する

歯ぎしりの強い力は、ご自身の歯だけでなく、時間や費用をかけて治療した詰め物や被せ物にも大きな負担をかけます。

特に、保険外の治療で使われるセラミック製の詰め物・被せ物は、硬い一方で強い衝撃で割れてしまうことがあります。

また、奥歯の被せ物や前歯の差し歯が欠けたり、取れたりする原因にもなります。

マウスピースはこれらの人工物を歯ぎしりの力から保護し、再治療のリスクを低減させる重要な役割を持ちます。

効果3:顎の関節にかかる負担を和らげる

歯ぎしりや食いしばりは、顎の関節(顎関節)やその周辺の筋肉に持続的な負担をかけ続けます。

この負担が蓄積されると、口が開きにくくなったり、顎を動かすと音が鳴ったり、痛みが出たりする顎関節症を引き起こす可能性があります。

マウスピースを使用すると、噛み合わせの力が均等に分散され、顎関節への直接的なダメージを軽減します。

また、噛むための筋肉(咬筋)の過度な緊張が和らぐことで、えらの張りがすっきりする効果も期待できます。

効果4:頭痛や肩こりなどの不調が改善される場合がある

歯ぎしりによって顎周りの筋肉が過度に緊張すると、その影響は首や肩、側頭部の筋肉にまで及びます。

これが、原因がはっきりしない慢性的な頭痛や肩こりの一因となっているケースは少なくありません。

マウスピースを装着して噛む力を和らげることで、これらの筋肉の緊張が緩和され、結果として原因不明とされていた身体の不調が改善される場合があります。

【比較】歯科医院のマウスピースと市販品はどちらを選ぶべき?

歯ぎしり対策のマウスピースには、歯科医院で精密に作製するものと、ドラッグストアやオンラインで手軽に購入できる市販品があります。

それぞれに利点と欠点が存在するため、価格、適合性、期待できる効果などを総合的に考慮して選ぶことが重要です。

ここでは、歯科医院で作るマウスピースと市販品の違いを比較し、どちらが適しているかを検討します。

歯科医院で作るマウスピースのメリット

歯科医院で作るマウスピースの最大のメリットは、歯科医の診断のもと、個人の歯列に合わせてオーダーメイドで製作される点にあります。

精密に型取りを行うため、装着時のフィット感が非常に高く、睡眠中に外れてしまう心配も少ないです。

また、噛み合わせの状態を考慮して作られるため、顎関節に余計な負担をかけることなく、安全かつ効果的に歯を保護できます。

素材の耐久性も高く、長期的な使用に適しているのが特徴です。

市販のマウスピースの注意点

市販のマウスピースは、数千円程度で購入でき、手軽に始められる点が魅力です。

しかし、既製品や自分でお湯を使って成形するタイプは、個人の複雑な歯列に完全に適合させることが困難です。

フィット感が悪いと、睡眠中に外れたり、特定の歯にだけ強く力がかかったりするデメリットがあります。

適合が不十分なマウスピースを使い続けると、噛み合わせが悪化したり、顎の痛みを引き起こしたりするなど、逆効果になる可能性も否定できません。

正確な効果を求めるなら歯科医院での製作がおすすめ

市販のマウスピースは、あくまで歯ぎしりの影響を一時的に緩和するための応急処置的な位置づけと考えるのが望ましいです。

歯や顎の健康を長期的に守るという本来の目的を果たすためには、歯科医師の診断に基づき、自分の歯列にぴったり合ったマウスピースを歯科医院で作製することをおすすめします。

初期費用は市販品より高くなりますが、安全性と効果の確実性を考慮すれば、結果的に再治療のリスクなどを減らすことにつながります。

自分に合うのはどれ?マウスピースの種類と特徴

歯科医院で作製する歯ぎしり用マウスピースには、主に素材の違いによっていくつかの種類があります。

歯ぎしりの強さや装着感の好み、症状によって適したタイプが異なります。

これらは矯正治療後に歯並びを固定するために使用するリテーナーとは目的や構造が違うため、混同しないようにしましょう。

ここでは代表的なマウスピースの種類とそれぞれの特徴を解説します。

ソフトタイプ:軽度の歯ぎしりや初心者に

ソフトタイプは、シリコンやゴムのような柔らかい素材で作られたマウスピースです。

柔軟性があってクッション性が高いため、装着した際の違和感が少なく、初めてマウスピースを使用する人や、歯ぎしりの症状が比較的軽い人に向いています。

装着感に優れる一方で、素材が柔らかい分、歯ぎしりの力が強いと摩耗しやすく、穴が開いたり破損したりするのが早い傾向にあります。

ハードタイプ:重度の歯ぎしりや食いしばりに

ハードタイプは、レジンと呼ばれる歯科用の硬いプラスチック素材で作られます。

耐久性が非常に高く、強い歯ぎしりや日中の無意識な食いしばりからもしっかりと歯を保護できます。

硬い素材のため、ソフトタイプに比べて装着当初は違和感を覚えやすいですが、数日で慣れることがほとんどです。

噛み合わせを安定させる効果も期待でき、症状が重度の方に適しています。

歯ぎしりの強さに応じた最適なタイプの選び方

マウスピースのタイプを選択する際は、自己判断ではなく歯科医師と相談することが極めて重要です。

歯科医師は、歯のすり減り具合や顎の状態を診察し、歯ぎしりの強さを客観的に評価します。

その上で、ソフトタイプとハードタイプのそれぞれのメリット・デメリットを説明し、患者の症状やライフスタイルに合わせた最適なマウスピースを提案してくれます。

例えば、まずは装着感の良いソフトタイプから始め、摩耗が激しいようであれば耐久性の高いハードタイプに移行するといった選択も可能です。

歯科医院でのマウスピース作成の流れ【完成までの3ステップ】

歯科医院でのマウスピース作成は、通常2回程度の通院で完了します。

初回の診察から完成したマウスピースを受け取るまでの期間は、歯科医院のスケジュールにもよりますが、おおむね1週間から2週間程度が一般的です。

ここでは、マウスピースが完成するまでの具体的な流れを3つのステップに分けて解説します。

ステップ1:カウンセリングと口内の診察

はじめに、歯ぎしりの自覚症状や悩みについて歯科医師によるカウンセリングを受けます。

その後、口内を診察し、歯のすり減り具合、歯並び、噛み合わせの状態、顎関節の動きなどを詳細に確認します。

この診察で、マウスピース作製の前に虫歯や歯周病など優先して行うべき治療が見つかった場合は、そちらを先に行うこともあります。

ステップ2:歯の型取り

診察の結果、マウスピースの作製が適当と判断されれば、次に歯の型取りを行います。

粘土のような柔らかい材料(印象材)をトレーに乗せ、歯に押し当てて精密な型を採ります。

マウスピースは上顎か下顎のどちらかに装着するのが一般的で、多くの場合は吐き気などを感じにくく違和感が少ない上の歯の型を採ります。

この型を基に、歯科技工士が患者専用のマウスピースを作製します。

ステップ3:完成品の受け取りと装着感の調整

型取りから約1週間から2週間後に、完成したマウスピースを受け取るために再度通院します。

歯科医院で実際にマウスピースを装着してみて、フィット感や噛み合わせ、どこか強く当たって痛い部分がないかなどを確認します。

もし違和感や不具合がある場合は、その場で歯科医師が細かく削るなどして微調整を行います。

最後に、適切な使用方法や日々のお手入れ方法についての説明を受けます。

歯ぎしり用マウスピースの値段は?保険適用の条件を解説

歯ぎしり用マウスピースの作製にかかる費用は、保険が適用されるかどうかで大きく変動します。

歯科医師が診察の結果、治療が必要な「歯ぎしり(ブラキシズム)」であると診断した場合に保険が適用されます。

ここでは、保険適用と自費診療それぞれの費用相場や条件について解説します。

保険適用される場合の費用の目安

歯科医師の診察によって「歯ぎしり」の診断が下され、治療目的でマウスピース(ナイトガード)を作製する場合、健康保険が適用されます。

この場合の費用は、3割負担の方で5,000円程度が目安です。

これに加えて、初診料や再診料、検査料などが別途必要になります。

費用は診療報酬点数に基づいて算定されるため、全国のどの歯科医院で作成しても大きな金額の差はありません。

保険が適用されない自費診療のケース

明確な歯ぎしりの診断がなく、予防目的でマウスピースを作る場合は保険適用外となり、自費診療になります。

また、歯列矯正後の後戻りを防ぐためのリテーナーや、審美目的のホワイトニング用トレー、スポーツ時に歯を守るためのマウスガードなども保険は適用されません。

自費診療の費用は歯科医院によって自由に設定できるため金額は様々ですが、一般的には数万円程度かかることが多いです。

マウスピースを長持ちさせるためのお手入れ方法と保管のコツ

マウスピースを衛生的に使い、その耐久性を最大限に保つためには、毎日のお手入れと正しい保管が不可欠です。

不適切な手入れは、雑菌の繁殖による口臭や虫歯のリスクを高めるだけでなく、装置の変形や破損につながる可能性があります。

特に熱いお湯を使った洗浄は変形の原因となるため、絶対に避ける必要があります。

毎日の基本的な洗浄方法

毎日の洗浄が基本となります。

朝起きてマウスピースを外したら、指や毛先の柔らかい歯ブラシを使い、流水で優しくこすり洗いをするのが正しい洗い方です。

歯磨き粉には研磨剤が含まれているものが多く、マウスピースの表面に細かい傷をつけ、細菌が繁殖する原因となるため使用は避けてください。

汚れや臭いが気になる場合は、週に数回の頻度で専用の洗浄剤を使用すると効果的です。

清潔に保つための正しい保管場所

洗浄後は、清潔なタオルやティッシュなどで水分をしっかりと拭き取り、通気性の良い専用のケースに入れて保管します。

湿ったまま保管すると細菌が繁殖しやすくなるため、必ず乾燥させてからケースにしまってください。

保管方法として、ケース自体も定期的に洗い、清潔に保つことが重要です。

消毒のつもりで熱湯につけたり、アルコールを使用したりすると変形や劣化の原因となるため、絶対に行わないでください。

交換時期のサインとマウスピースの寿命

マウスピースの寿命は、使用されている素材(ハードかソフトか)や歯ぎしりの強さによって個人差がありますが、一般的には2〜5年程度が目安です。

すり減って穴が開いてしまった、亀裂が入った、変形してフィット感が悪くなったなどのサインが見られたら交換の時期です。

また、紛失や破損した場合も作り直しが必要となります。

定期検診で歯科医師に状態をチェックしてもらい、適切なタイミングで作り直すことが大切です。

使用前に知っておきたいマウスピースの注意点

マウスピースは歯ぎしり対策として非常に有効ですが、使用を開始する前に知っておくべきいくつかの注意点があります。

装着初期の違和感や、これが根本治療ではないことへの理解、そして定期的なメンテナンスの必要性などです。

また、抜歯後など口内の状態によっては使用できない場合もあるため、歯科医師の指示に従い、正しく使用するための対策を理解しておくことが重要です。

装着し始めは違和感を覚えることがある

初めてマウスピースを装着した際は、口の中に異物が入るため、圧迫感や締め付けられるような違和感を覚えることが多くあります。

また、唾液の量が増えたり、話しにくさを感じたりすることもあります。

まれに歯が痛いと感じるケースも見られますが、これらの症状は、慣れるまでの数日から数週間で徐々に薄れていくのが一般的です。

どうしても違和感に慣れない、痛みが続くという場合は、我慢せずに歯科医院で調整してもらいましょう。

歯ぎしり自体を根本的に治すものではない

マウスピースは、睡眠中の歯ぎしりによる歯の摩耗や顎への負担を物理的に軽減するための対症療法です。

装着することで歯ぎしりの力を緩和し、知覚過敏などの症状を和らげる効果はありますが、歯ぎしりそのものを止める根本的な治療法ではありません。

そのため、装着をやめると再び歯がすり減るなどのダメージが始まってしまいます。

歯ぎしりの原因はストレスや噛み合わせなど多岐にわたるため、マウスピースの使用と並行して原因への対策を考えることも重要です。

定期的な歯科医院でのメンテナンスが必要

マウスピースを長期間使用していると、すり減りによって噛み合わせの高さやバランスが変化することがあります。

特にハードタイプのマウスピースは、日々の使用による摩耗が噛み合わせに影響を与える可能性があります。

そのため、半年に一度程度は歯科医院で定期検診を受け、マウスピースの状態や噛み合わせに問題が生じていないかチェックしてもらうことが不可欠です。

必要に応じて、マウスピースの調整や作り直しを行います。

歯ぎしり用マウスピースに関するよくある質問

ここでは、歯ぎしり用マウスピースに関して多くの方が抱く疑問について、簡潔にお答えします。

市販のマウスピースでも代用できますか?

緊急時の一時的な使用を除き、代用は推奨されません。

市販品は個人の歯列に完全に合わないため、噛み合わせを悪化させたり、特定の歯や顎に予期せぬ負担をかけたりするリスクがあります。

安全かつ確実な効果を得るためには、歯科医院での作製が重要です。

マウスピースを装着すると喋りにくいですか?

はい、装着直後は異物感があり、特にサ行やタ行が発音しにくく、喋りにくさを感じます。

しかし、数日で慣れてくることがほとんどです。

嘔吐反射が強い方は慣れるまで時間がかかることもありますが、その場合は厚みを調整するなどの対応が可能な場合もあります。

日中も歯ぎしりがある場合、装着すべきですか?

基本的にマウスピースは、無意識に強い力で食いしばる夜間に使用します。

夜間マウスピースを日中に装着することは、会話や食事の妨げになるため一般的ではありません。

日中の食いしばりは意識的に改善することが重要で、「歯を離す」と書いた付箋を貼るなどして癖を自覚する工夫が有効です。

まとめ

歯ぎしり用マウスピースは、歯の保護、顎関節への負担軽減、そしてそれに伴う頭痛や肩こりといった不調の改善に効果が期待できます。

市販品も存在しますが、安全性と効果の高さを考慮すると歯科医院での作製が推奨されます。

素材にはソフトタイプとハードタイプがあり、症状に応じて歯科医師が適切なものを選択します。

治療目的であれば保険適用で作成できるため、まずは歯科医院に相談し、適切な診断を受けることが重要です。

使用開始後は、正しい手入れと定期的なメンテナンスを継続してください。

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